【書評】「職場の問題地図」が有り体に言ってウチの会社あるあるすぎる

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本の感想

前からTwitterでよくお見かけして気になっていたので読んでみました。

「職場の問題地図」 

休みの日に読んでいると「仕事休みなのに仕事のこと考えている……ウッ……」となるので、仕事中に読むことをおすすめするよ(無茶言うな)

私の仕事スタイルとしては、

  • 定時出勤定時退社を心がける
  • 有休をなるべく消化する

が一番大きなところなのですが(そして実行中)、私はいいけど私の周りはこうじゃない(私みたいじゃない)なと思って、読み始めたのがきっかけです。なんという上から目線。

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どんな規模の会社にも当てはまる職場の問題をピックアップ

全部で11章あり、様々なケースでのどんな小さな会社でも起こりうる職場の問題が載っています。

最初は大企業にお勤めの人向けかな~と思っていたのですが、中小企業にもガンガン当てはまっていくので、ぜひ「どうせ会社の規模が違いすぎて参考にならないんでしょ・・・」と思っている方にも読んでもらいたいです。

この本の中に出てくる困っている人、というのは私にはそれほど当てはまらないのですが、困らせている人はけっこう周りに似ていて笑いました。笑いつつも、私が困らせている人側だったらどうしよう!なんて反面教師にもなりました。

人は無意識のうちに困ったさんになると思います。自分にその気はなくても、周りを困らせているかもしれません。

どの章(この本の中では~丁目という表し方)も問題を短い言葉で的確にピックアップした見出しなんですけど、それなのにかんたんに解決できないんだよなあ……としみじみ内容を読んで実感させられました。

「上司と部下の意識がズレている」、「仕事の所要時間が見積もれない」、「属人化」、「過剰サービス」、「仕事しない人がいる」、「だれが何をやっっているのか分からない」、「実態が上司や経営層に伝わっていない」……11ある章タイトルからいくつか抜き出してみましたが、ウチの会社だー!!!って思う人がほとんどなのではないでしょうか。(そうでない貴方はめちゃくちゃラッキーお勤めマンです)

極端じゃない属人化の食い止め方

中でも私が素晴らしいな、と思ったのは属人化の章。属人化にはいい属人化と悪い属人化があるなんてあまり考えたこともなかったです。

私は前の業務をやっていた時に口酸っぱくマニュアルを作れ、最新版に更新しろ、誰でもできるようにしろと言われ続けてきました。若い時にこう言わ続けたこともあり、私は「属人化とは仕事を独り占めし、自分しか分からない状態にすることで悦に浸る」悪い行いだと認識していました。

今もその考えが覆っているかというと、そうではありません。ですが、本の中で出てきた「当たり前業務」の属人化と「付加価値」の属人化の2パターンがあって、私が悪いと考えるのは当たり前業務の属人化だなと。周りを困らせるので。

むしろ付加価値の属人化はその人の魅力やオリジナリティとなるので、これもまた会社で求められるお勤めマンになるには必要なもの。

あーなるほどーと思っていた後には引き継ぎ業務の面倒くさいマニュアル作りをやる気にさせるお話も。前任者の余計なおこだわり業務は捨て、スタイリッシュ化させよう!とも。

前任者がやっていたのにアナタはやってないけど大丈夫なの?なんてなりそうですが、意味もなさそうな業務をやって残業するよりかは前任者のおこだわりを容赦なく捨て、もっと別の部分に時間を割いたほうがいいですね。

仕事をしない人のことを考えるのは疲れるけど、あえて考える

自分がバリバリ仕事をしている(と思っている)だけあって、仕事をしない人(頑張らない人)のことを考えるとめっちゃくちゃ疲れませんか?! なんで仕事しない人のことなんか考えなければいけないんだろうって……思うよね……。

では仕事をしない人はどうやって生まれるのか。5つの発生源が書いてありますが、これはどうやって生み落とされたかによってかなり対処法が違いますし、場合によっては対処を諦めたほうが早い場合もあるだろうなあ。人間は真っ当な人ばかりではないからさあ……。

この本が綺麗事を並べているだけの本でないのは、この章のコラムを読めばわかります。だって「仕事をしない人をゼロにするのは現実的ではない」ってちゃんと書いてある!!!

めっちゃできる人:めっちゃ普通の人:めっちゃ残念な人、これが2:6:2の割合ぐらいにはどうしてもなってしまうそうです。

これはめっちゃできる人がめっちゃ残念な人のフォローをせよということではなくて(全員が全員同じ仕事をするという前提ではない)、上手な人員配置と仕事の与え方でそれぞれにマッチした役割を与えよう。適材適所!ということみたいです。

実態が上司や経営層に伝わっていない、がウチの会社すぎた

無理難題ばかり押しつけてきてどんどん下がる現場のモチベーション……分かる~~~分かりみがハンパではない(圧倒的語彙力の低下)!!!!ていうか2年連続モチベーション低下大賞受賞している~~~~!!!

数字上げろって言うのは簡単、上げるのはクソほど難しい。というかまず根本的なところから変えなきゃなのになんの試算もせずそれはできないとか言う。

これが伝わらないとウチの会社正直畳まなきゃいけないレベルなんですけど、私は下っ端だし……せめて今の上司(偉くなる予定)に実態を伝えていかなくてはならない。エビデンスを残して。証拠のないものは言ってないのと同義なので……。

がんばろう……って思いました……。定義と測定と報告と改善ね……ウチの会社ね……面白いくらいこれをだーれもやらない。新しい風を吹かせなければ……。

 職場の環境がよくないと思ったら読んでみてほしい本

こんな感じで万人に参考になる読みやすくて分かりやすい本です。私的には本文が緑の二色刷りなのもいい。あんまりカラフルだと色に目がいってしまって内容が頭に焼き付かないので。

残業だらけ、休めないって本人の能力以外にも環境のせいもあると私は思うんですよね。なので、上司・部下・同僚とのやりとりに疑問を持ったり、うまくいかないと感じたら読んでみるのもいいのではないのかなと思います。けっこうな気づきやヒントがあります。

親しい人より、まったくの他人からヒントを貰うと案外スムーズに飲み込めるものです。いい部分を取り入れていきたい。

次はマネージャーの問題地図を読むことにしている~~~(マネージャーじゃないけど)。読むぞ~~~。

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