前にハヤカワ五味さんがツイートしていた本が気になったので読んでみました。ちきりん氏著の「マーケット感覚を身につけよう」
もう5億回くらい言ってるけど、ちきりん三部作は義務教育に入れていいレベルで名著なので…。絶対子供に読ませたい。今久々に読み返してて思った。 pic.twitter.com/zVL85RQR1F
— ハヤカワ五味 (@hayakawagomi) December 4, 2018
本の感想を一言で言うと、社会に出ている人が全員これを読んだら世界はもっと円滑に回るんじゃないか?ぐらいに思いました。笑
それぐらい内容が濃かったんですよー。
マーケット感覚=価値を認識する能力と定義する
マーケット感覚ってあまり聞き馴染みのない言葉だったんですけど、「売れるものに気がつく能力」「価値を認識する能力」が本書で言うマーケット感覚。
言葉にしたらカンタンそうですが、いざ想像力を膨らませて大きくなる(=売れる)価値をくまなく探すというのはめちゃくちゃ難しい!だけどマーケット感覚は鍛えられる!その方法はたったの5つ!
……だけどこのマーケット感覚を鍛える5つの方法の項目がまたけっこう難しい!笑
でもこれを身につけてマーケット感覚を使いこなせる(この言い方で正しいのか分からない)ようになったらめちゃくちゃ強いんだろうな~~~と感じます。
- プライシング能力(自分であらゆる価値に価格をつける)
- インセンティブシステム(人が行動する仕組み)
- 市場に評価される方法を学ぶ(組織の評価ではなく市場の評価を)
- 失敗と成功の関係を理解する(失敗は成功の元を理解する)
- 市場性の高い環境に身を置く(上4つを学べる環境下)
項目4については本当に思うところある。失敗してもいいからチャレンジすることはやっぱりどの分野においても大切なんですよ、やっぱり……。失敗でしか知りえない気づきを得ることによって人間は大きく成長できる。
例えば面白くないから、ヘタクソだから…と表舞台に出さない作品よりも、今自分のできる力を発揮した作品です!と発表してボコスカに扱き下ろされても、その中でフィードバック(気づき)を得られたらそれはもう失敗は損だけじゃなかった、になる。
あと、本書の中で面白かったのが、日本の私的援助市場では「カンボジアの子供」の市場価値がめちゃくちゃ高いんだとか。確かによく聞く(聞いた)わ、カンボジアの子供に清潔な水を~とか小学校を~とか、そういうやつ。
というわけで弱者支援やボランティアにもしっかりとマーケット感覚が存在するみたいです。綺麗事ばっかりでなく、どんな分野にでもマーケット感覚は働いている。そりゃアピールのうまい人には支援が集まるよね。アピールが上手=市場をしっかり把握している、ですから。
自称「普通の人」にこそ読んでほしい
このマーケット感覚に乏しい人、(私も含めて)世の中に山ほどいると思います。最初の例え話がANAで(大企業だから)ちょっととっつきにくいんですけど、いろんな人に読んでほしい。
なんなら本書中で出てきているアルバイトのコンビニ店員さんとか、当たり前のことをやっていると思い込んでいるシュフ、育児経験者の方とか、どんな職種でもいい。自分が普通だと思ってやっていること、もしかすると思わぬ価値なのかもしれません。
マーケット感覚を身につけたら、もしかして自分でも変われるかも?!と思っちゃいます。そんな人が増えたらいいな。
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